ALC外壁材に重ねて外壁材は張れるの? 現場市原市
はい、ALC外壁材に新しい外壁材を重ねて張ることは可能です。この工法は「外壁カバー工法」または「重ね張り」と呼ばれ、ALCの改修方法として広く採用されています。
ただし、ALC外壁の上に重ね張りする場合、いくつかの重要な注意点と手順があります。
■重ね張り工法の主な手順と注意点
- 既存ALC外壁の点検・補修:
- まずは既存のALC外壁の劣化状態を詳細に診断します。ひび割れや欠損、目地のシーリング材の劣化がひどい場合は、事前に補修が必要です。
- 雨漏りなどの問題がある場合は、原因を特定し、補修した上で工事を進める必要があります。
- 防水処理:
- 既存のALC外壁に直接新しい外壁材を張るのではなく、まずその上に透湿防水シートを張ります。これは、万が一新しい外壁材の隙間から雨水が侵入しても、建物の内部に水が到達するのを防ぐためです。
- 通気層の確保(胴縁の設置):
- 防水シートの上に「胴縁」と呼ばれる下地材(木材や金属製)を取り付けます。この胴縁によって、既存のALC外壁と新しい外壁材の間に空気の通り道(通気層)が確保されます。
- この通気層が非常に重要です。壁体内の湿気を排出し、結露を防ぐことで、建物の構造体を湿気から守り、耐久性を向上させます。特にALCは吸水性が高いため、この通気層は必須です。
- 新しい外壁材の取り付け:
- 胴縁の上に、軽量な新しい外壁材を張っていきます。重ね張りには、軽量で建物の負担が少ない金属サイディングがよく用いられますが、窯業系サイディングも使用可能です。
- ALC専用のアンカーやビスを用いて、胴縁を既存ALCにしっかりと固定します。
■メリットとデメリット
◎メリット
- 工期が短い: 既存の外壁を解体する必要がないため、工事期間が短縮されます。
- 費用が抑えられる: 解体費用や産業廃棄物処理費用がかからないため、全面的な張り替えに比べてコストを抑えられます。
- 断熱性・遮音性の向上: 外壁が二重になることで、断熱性や遮音性が高まります。
- 雨漏りリスクの低減: 既存の劣化した外壁を覆うことで、雨漏りを防ぐことができます。
◎デメリット
- 重量増加: 外壁が二重になるため、建物全体の重量が増加します。建物の構造に負担がかからないよう、軽い外壁材を選ぶことが重要です。
- 窓や配管周りの納まり: 外壁の厚みが増すため、窓枠や配管周りの処理に専門的な技術が必要です。
- 既存ALCの劣化確認: 既存のALCの劣化が激しい場合は、重ね張りができないこともあります。専門の業者による事前の診断が不可欠です。
それではALC専用のビスについてお話していきます。一般的なビスとは異なり、ALCパネルの特性に合わせて設計された特殊なビスです。
■ALC材の特性とビスへの要求
ALC(軽量気泡コンクリート)は、内部に多くの気泡を含んだ軽量で柔らかな素材です。このため、通常のビスをそのままねじ込むと、ビスの回転によってALC内部の気泡構造が崩れ、ビスが空回りしてしまい、十分な引き抜き強度(保持力)が得られません。
■ALC専用ビスの特徴
ALC専用ビスは、この問題を解決するために以下の特徴を持っています。
- 下穴不要: 多くの製品は、下穴を事前に開ける必要がなく、直接インパクトドライバーなどでねじ込むことができます。これにより、施工の手間と時間を大幅に削減できます。
- 特殊なねじ山: ねじ山が通常より粗く、大きく設計されています。また、二重のねじ山や先端部の特殊な形状により、ALCの内部を破壊することなく、素材にしっかりと食い込みながらねじ山を形成します。
- 高い引き抜き強度: ビスがALCの内部に確実なねじ山を作るため、高い保持力が得られます。
- 空回り防止: 施工時に締め付けすぎると空回りしてしまうため、低回転で施工することが推奨されています。一部の製品には、一定のトルクでねじ頭が破断し、締め付けすぎを防ぐ機能を持つものもあります。
- 高い防錆性: 屋外で使用されることが多いため、ステンレスなどの錆びにくい素材が使用されています。
使用用途
ALC専用ビスは、外壁カバー工法における胴縁の固定だけでなく、換気扇のフードや笠木、手すりなどの軽量な部材をALC外壁に取り付ける際にも使用されます。これらのビスを用いることで、ALCの特性を活かしつつ、安全で確実な施工が可能になります。
以上となります
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